先日、こちらの記事で調湿作用によって木材が縮む特性についてご紹介しましたが、
今回は木材の調湿作用について深堀りしていきたいと思います。
無垢の木材の内部には、多くの空洞があります。
この空洞は、周囲の空気の湿度が高い時、空気中の水分を吸収しようとします。
また、周囲の空気が乾燥しているときは、逆に水蒸気を放出します。
この作用を調湿作用と呼び、この様な性質を持つことから、木材は呼吸していると言われます。
木材の調湿作用は、私たちの暮らしの空気をより快適にしてくれるため、昔から建材として
幅広く利用されてきました。
特に、高温多湿の日本の気候では、カビなどが発生しやすい為、木材による調湿は欠かせないものです。
木材の調湿は、木材の空洞によって機能する為、木材が多く塗装されていると、吸湿がしにくくなり、
調湿性能が低下する場合がありますので、塗装の際は注意が必要です。
木材建築は、私たち日本人にとって、生活の一部となっており、当たり前の存在ですが、調湿作用により
私たちの生活を支えてくれていると知ると、ますます我が家に愛着が湧きますね。